1分間マネジャーの時間管理

まちの本屋ビジネス書

著:ケネス・ブランチャード、ウィリアム・オンケン・ジュニア、ハル・バローズ

たくさん働いているのに仕事が終わらない!!
その理由がわかります。

本のまとめや概要、感想・評価・レビューをしていきます。

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あらすじ

上司は時間に追われて、部下は時間をもて余す……これってどうして!?

現場では優秀だった社員が昇進して管理職となったとき、陥りやすい状況がある。
「働いても働いても仕事がなくならない」「がんばっているのに成果が上がらない」などがそれだ。

自分がプレーヤーだったころは良かった、もしかしたら自分は管理職に向いていないのだろうか、管理職は思ったよりラクじゃない、とお悩みのマネジャーも多いことだろう。
だが、実はそれはあなたがやるべきでない仕事をしているせいだとしたらどうだろう。

概して、プレーヤーとして優秀な人ほど、部下に仕事を任せられずすべてを自分で処理しようとしてしまうものなのだ。
管理職にとって重要なのは、仕事を「どうやるか」だけではない。そもそも「何をやるか」をきちんと把握していなければ、やる仕事そのものを間違えてしまう。

パイロットに例えれば、空港を間違えて見事に着陸するようなものだ。
しかも、部下に仕事を任せないということは、あなたの仕事が増えるだけではない。 部下の自主性や自立心も奪うことになり、何もいい結果を生まないのだ。

「1分間マネジャー」とは、自分はほとんど動かずに、部下を上手に動かして輝かしい成果を上げる人のこと。
本書では仕事を「サル」にたとえて、それが「あなたが世話をするべきサル」なのか、「他人が世話をするべきサル」なのかと問いかける。
これはなにも、ビジネスマンだけに当てはまる話ではない。本書をすべての悩める「時間がない!」人たちに役立ててほしい。

※本書は『1分間マネジャーの時間管理』(ダイヤモンド社)を新訳・改訂したものです。

内容(「BOOK」データベースより)

「1分間マネジャー」とは、自分はほとんど動かずに、部下を上手に動かして輝かしい成果を上げる人のこと。
本書では仕事を「サル」にたとえて、それが「あなたが世話をするべきサル」なのか、「他人が世話をするべきサル」なのかと問いかける。

著者について

■ケネス・ブランチャード

“1分間シリーズ”とシチュエーショナル・リーダーシップRの生みの親であり、著述家、大学教授、コンサルタント、ビジネストレーナーとしても世界的に知られる。
米マサチューセッツ大学アマースト校ではリーダーシップ理論と組織行動を教えている。
リーダーシップ、モチベーション、マネジメント改革をテーマに多数の著書を発表。
代表作に、社会現象を巻き起こした“1分間”シリーズ(各界のリーダーたちと共著)、ノーマン・ビンセント・ピール共著『人間的経営の力』(ダイヤモンド社)、ポール・ハーシィ共著『行動科学の展開』(日本生産性本部/原書は第9版まで)など。

■ウィリアム・オンケン・ジュニア

マネジメント理論の大家。1934年に米プリンストン大学を卒業後、さまざまな業種で要職を歴任。
自由競争社会のなかで個人と組織が勝ち残るカギは、管理職が“自由活動の時間”を捻出、活用することにあると確信。
豊富な実務経験と深い考察を生かして『Managing Management Time(管理職の時間管理)』『Managing Managerial Initiative(管理職のイニシアチブ管理)』と題したセミナーを開講し、世界的に評価を得る。

■ハル・バローズ

時間管理術の第一人者。
世界的な大手企業二社に勤務した後、コンサルティング会社を経営するかたわら、マネジメントや交渉術の論客として絶大な人気を集める。
数千人の管理職と接した経験と知恵を生かし、1973年より一般企業や官公庁で講演活動を開始。
現在もコンベンションなどの大きな会合で講師を務めながら、時間管理や交渉術をテーマにしたセミナーを主宰している。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ブランチャード,ケン

“1分間シリーズ”とシチュエーショナル・リーダーシップRの生みの親であり、著述家、大学教授、コンサルタント、ビジネストレーナーとしても世界的に知られる。
米マサチューセッツ大学アマースト校ではリーダーシップ理論と組織行動を教えている。
リーダーシップ、モチベーション、マネジメント改革をテーマに多数の著書を発表

オンケン,ウィリアム,Jr.

マネジメント理論の大家。1934年に米プリンストン大学を卒業後、さまざまな業種で要職を歴任

バローズ,ハル

時間管理術の第一人者。世界的な大手企業二社に勤務した後、コンサルティング会社を経営するかたわら、マネジメントや交渉術の論客として絶大な人気を集める。数千人の管理職と接した経験と知恵を生かし、1973年より一般企業や官公庁で講演活動を開始。現在もコンベンションなどの大きな会合で講師を務めながら、時間管理や交渉術をテーマにしたセミナーを主宰している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

まとめ

【管理職のジレンマ】

  • 上司は時間に追われているのに、部下は時間を持て余している。
  • 働けば働くほど成果が出ない。
  • どんなに働いても仕事が増えていく。

【諸悪の根源はサル】

  • サルとは次の対応のことである。
  • 例えば、部下のプロジェクトで問題が起き、その対応について相談をされその場で答えが思いつかない。
    次の予定があり急いでいる状態で「少し考えさせてくれないか」というと、部下に乗っていたサル(次の対応)が上司に移る。
    この瞬間上司の仕事が増え、部下の仕事が減るということになる。
  • サルは二つの仕事を持っている→問題への対応と進捗の報告=監督係と世話係
  • サルの中には管理職にしか扱えないサルがいる。

【負のスパイラル】

  • 部下のサル(質問・相談・判断)を大量に引き受ける→手が回らない→指示待ちの部下が増える→部署が回らないという負のスパイラルに陥ってしまう。
  • 部下のサルを大量に捌く方法を身につけても、仕事が増えるだけで根本的に解決しない。=価値のないことを効率やる価値はない。

【希望の光】

  • 経験とは自分に身に起きたことを言うのではなく、自分の身に起きたことにどう対処したかを言う。=部下の仕事をこちらがやってしまっては部下の経験(成長)にならない。

【サルの管理方法~託す~】

  1. サルの対応→次の具体的な対応を決める。
    部下の当事者意識が上がり、モチベーションが上がる。そして、部下の判断で仕事を進めることができて効率的に仕事を進めることができる。
  2. サルの世話係→誰が担当するか決める。
    現場が一番仕事をわかっている。現場に託すのが一番の最善である。
    責任感を育てるためには責任を与えるしかない。
  3. サルの保険→万一のリスクに備える。
    上司に承認を得てから進める仕事と事後報告で進める仕事と分けて管理する。
  4. サルの定期健診→進捗報告の場所と日時を決める。
  • 上司と部下は上記の4点が決まるまで話を切り上げてはいけない。

【サルの一任】

  • 最高難易度のマネジメント。
  • 託すは個々のサル、一任はサルの群れのことをいう。
  • 一任の条件
    1. 部下の力量に不安がない状態。
    2. 段取りがわかっている。
    3. 必要な資源(時間、情報、予算、人手、支援、承認)を確保できる。
    4. プロジェクトの予算、スケジュール、規模、内容に同意している。
    5. 部下がプロジェクトに対して責任感を持っているか。
  • 一任とは、「行為」ではなく、十分なコーチングをして初めて完成する「状態」である。
  • 上司は部下ができるようになるまで、段取り・課題に対する行動を部下に考えさせ、指導・指示を続けなければならない。

【三つの時間をやりくりする】

  1. 上司に充てる時間
    多少の手間暇を覚悟しなければいけない。金を持つものがルールを決めるという黄金律がビジネスの世界にはあるからである。手間暇をかけないと管理が厳しくなり、余計に時間を取られてしまう。
    • 具体的に何をするかというと、上司の要望を聞き入れる。もし、気に入らない場合は上司の要望を変えてもらう。
  2. ルーティンワークに充てる時間
    • 社内の決まりを守って、あるいは所属部署以外の要請に応えて手続きに費やす時間。
    • ここに時間を費やさないと余計にルーティンワークの時間を強いられることになる。
  3. 自分に充てる時間
    • 自分に充てる時間は、善玉(自由活動の時間)、悪玉(部下に充てる時間)がある。
    • 悪玉をなるべく減らすことで善玉の時間を増やす。
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感想

私は、この本を読むまでは、たくさん働いているのに仕事が終わらない!!そして、なんで成果があがらないのだろう・・・。自分は何か間違っている気がするが、何が違うのかわからない!!
とモヤモヤしていましたが、この本を読んであ~なるほどね!と自分の行動と照らし合わせて納得しました!

「価値がない仕事を効率的にやる方法はない」と書かれているのを読んで納得しました。自分は価値がないことをどうやって効率化して時間を捻出しようとしていたのかと・・・。
価値がないことを効率化しても価値のないことをやっているのだから成果は出ない。そして、仕事はどんどん増えていくという負のスパイラルでした。

マネージャーの時間管理は「今の仕事の効率化」ではなく、まず、「価値のあることに時間を増やすこと」と「価値のない時間を減らすこと」に分ける。次に、「価値のない時間を減らすこと」に注力する。
それは、部下の仕事を自分がやってしまっていることである。「価値のない時間」を減らしながら部下を育てていく。これが、マネージャーの時間管理だと痛感させられました。

価値のあること、ないこととは何か?どうやって価値のないことを減らしながら部下を育てていくのか、価値のあることに注力していくためには何をしなければならないのか、具体的にわかりやすく書いてある。
これは部下が上司と上手くやっていき成果を上げるためのヒントにつながると思いました。そして、読みやすいので1時間前後で読破できます!

時間がないビジネスパーソンの方で、部下を持ったばかりの方。
上司と上手くいっておらず、仕事にブレーキがかかっていて成果が上がらない方。
部下が暇そうで自分だけ仕事が増えていると感じている方にとても役に立つ本だと思いました!
読んだその日から実践できる内容になっていると感じました!ぜひ、ご一読をお勧めします!

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