そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

まちの本屋ビジネス書

著:山口 揚平

独立したいと思ったときに何を考えるべきか、悩みとどう向き合うか教えてくれる本です!

本のまとめや概要、感想・評価・レビューをしていきます。

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あらすじ

◆「好き」で「食う」ために、まずは“土台”を作ろう!

このまま会社にいても将来はどうなるのだろうかと思っている人、
自分がやりたいことをしたいと会社を辞めてみたものの、それで食べていけるのだろうかと不安になっている人、
そうした皆さんが本当に望んでいるのは、「好き」なことでちゃんと「食う」ことができる生き方ではないでしょうか。

何もビジネスで大成功したいと望んでいるわけではなく、ただ自分が好きなことで社会に貢献し、
そのお金で食べていくことができれば、それが求めている自分の幸福だと多くの人がすでに気づいています。
でも、好きなことをただやっても食べていくのは難しい、それが現実――と考えるのは、間違いです。
「好き」で「食う」にはコツがあります。その知識をきちんと学べば、食べていけるだけのビジネスにできるのです。

本書は、そうした「好き」で「食う」ための知識、つまり稼ぎのための“土台”について、10のビジネスモデルとして解説しています。
モバゲーやディズニーランド、AKB48など、実際のビジネスにどのパターンが当てはまるのか、図でも紹介していますので、自分のビジネスモデルを考える際の参考になるでしょう。
さらに、起業までのステップ、独立してからの考え方のポイントについても、実際に経験したからこそわかる、サラリーマン時代との大きな違いを説明しました。

自分の好きなことでいつか食べていきたい、そう思いながら一歩前に進む勇気がない人に、「好き」で「食う」が実現できる方法を徹底的に指南する注目の書です。

内容(「BOOK」データベースより)

大切なのは「何をやるか」ではなく、「どうやるか」です。「好き」で「食う」ために、まずは“土台”を作ろう。

著者について

山口 揚平

早稲田大学政治経済学部卒。1999年より大手コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わった後、独立・起業。
企業の実態を可視化するサイト「シェアーズ」を運営し、証券会社や個人投資家に情報を提供する。2010年に同事業を売却。
現在は、コンサルティング会社をはじめ、複数の事業・会社を運営する傍ら、執筆・講演活動を行っている。慶應義塾高校講師。専門は貨幣論・情報化社会論。
主な著書に『なぜか日本人が知らなかった新しい株の本』(ランダムハウス講談社)、『デューデリジェンスのプロが教える企業分析力養成講座』(日本実業出版社)。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

山口 揚平

早稲田大学政治経済学部卒。1999年より大手コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わった後、独立・起業。企業の実態を可視化するサイト「シェアーズ」を運営し、証券会社や個人投資家に情報を提供する。
2010年に同事業を売却。現在は、コンサルティング会社をはじめ、複数の事業・会社を運営する傍ら、執筆・講演活動を行っている。
慶應義塾高校講師。専門は貨幣論・情報化社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

まとめ

【会社を辞めてニートになっても食べていこう】

  • 大卒後大企業の課長になれるのは3%しかいない。
  • 経済力と幸せは比例しない。
  • 好きかやるべきことをやろう。
     やるべきこととは、貢献できることである。

【「好き」で「食う」ためには何が必要か】

  • 飯のタネより食うための土台を作る。
    好きで食べていくためには、価値があること(バリュー)をできることは必要な条件の一部、そのほかにシステムとクレジットが必要。
  • システムとはお金が入ってくる仕組み。
  • クレジットとは個人や企業の信用のこと。
    独立するとサラリーマン時代の1/20になる
  • 成功する事業は、何を提供するかではなく、どうやって提供するかで決まる。
    例えば、ライフネット生命の場合、インターネットで保険販売の仕組みを作ることで、営業コストを最大限抑えて、保険料に還元する仕組みを作ったおかげで、あとは集客するだけでお金が入ってくるようになっている。 次にやったのが露出。執筆業・講演業だけではなく、保険というビジネスモデルの上にメディアへ進出した。
  • 収益の土台は必ずしも本業でなくてよい。
    例えば、ハーバードビジネススクールの場合、授業料よりも寄付金の方が事業収入が多い。
  • バリューを見つけるためには30歳まで、丹念に目の前の仕事に注力すれば、輪郭が見えてくる。
  • 農耕型起業のススメ
    「こういうことができたらいいな」をねちねち考えてそれを自分の中に溜めていき、時間をかけて大きく膨らませていく、やがてそれが少しずつ形になる。

【食うために使える10のプロフィットモデル】

  • 収入得る工夫は5つの面から考える。(顧客、商品、課金、支払い方法、資源)
  • それぞれの面に3つのパターンがある。
  • 顧客→個人、法人、行政や政府
  • 商品→商品そのもの、周辺商品、共感(物語・雰囲気・ブランド・会社に対する共感)
  • 課金→スポット(小売り)、ストック(インターネット)、エクイティ(光熱費・ソシャゲ)
  • 支払方法→本人が現金払い、本人が簡単に支払い(クレジット等)、第三者が支払い。
  • 資源→自己調達、タダ・他の価値のものを交換で調達、参加メンバー自体が価値(SNS、ソシャゲー)
  • 複数のパターンを組み合わせたパターンの方が収入を複数見込めるので良い。

【起業までの3つのステップ】

①潜伏時代(2年から5年)
自分が何をやりたいのか具体的にする期間、職業訓練をする期間。
ビル・ゲイツもスティーブ・ジョブズも雇われていた時期があった。
自分のロールモデルを見つけ、働かせてもらうのが良い。
ミッションを人に伝えていくうちに形になる。公に伝えていきそこに値が付いたら独立時代に入る。自分が判断して独立するのではなく、他人から評価を受けて初めて次の時代に移ることができる。

②独立時代
最初は、お金が入ってくるがそれは、今までの信用をお金に換えているだけ。自分のビジネスが成功しているわけではないので、最初に入ったお金は溜めていき、戦略的投資に変えていく。
守破離のプロセスを経る。守は師匠の言う通りに行う。破は師匠のやっている本質をつかみ自分で行う。離は自分のスタイルの確立。

③起業時代
ヒトモノカネが必要になる時代。個人から事業になる。この時までに投資政策、事業戦略を学ばないと後で痛い目に合う。
この段階で第三者に相談する必要が出てくる。
事業が拡大するときに抑えたい2つのポイント

①固定費をできるだけ抑えるようにすること。
固定費の増加は会社や自分を大きく見せたいというエゴが7割。そのため、固定費を上げるときは必ず外部の意見を取り入れる。
エゴは今まで溜めてきた不満やコンプレックスからくる。これは固定費ではなく変動費で解消する。

②人を雇うときは別れを意識すること。
起業家の中で自分と合わないと思った人と別れられない人が多い。
人を大事にしようと思えば思うほど関係の可視化は大事。契約書はきっちり詰めていく。やらないと後で摩擦が起きる。

【独立後に身につけるべき3つの考え方】

サラリーマン時代の考え方は独立したら捨てるべし。

①お金に対する考え方
サラリーマン→予算を基に考える。毎月一定水準を守る。固定費中心。
独立事業者→投資対効果、経費になるか?固定費をいかに持たないか、変動費中心。

②時間に対する考え方
サラリーマン→時間の長さが重要。そこにいていかに存在感を出せるか。
独立事業者→時間の密度が大事。タスカン・スケカンを徹底し、余暇の時間を自由に設定し、密度を上げていく。

③リスクに対する考え方
サラリーマン→集団内で評価を上げる。ベストを尽くし、一つの業務に従事。
独立事業者→顧客に対する価値を上げる。ベターを積み上げる。複数の事業を同時並行。

  • お金は予算ではなく投資対効果で使う。
  • この仕事にこれだけ使うのはどれだけの価値があるか。
  • 意思決定はし続けることが大切。一つの勝負ではなく勝率で考える。
  • 失敗率が5割以上だと事業がマイナスに進み、失敗率が3割以下だと挑戦をしておらず事業は前に進まない。
  • ふり幅が大きい年収はあてにせず、戦略的に使ってしまおう。
  • こもれる場所を作って徹底的にリラックスする。
  • スケジュール・タスク・アイデアは外部のシステム(手帳やgoogleカレンダー)にだして頭をクリアにしておく。
  • リスク回避のために法人契約は一つでもいいから取る。
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【本当はこれが大切なこと】

  • 意思決定は頭で考えて整理し、ハードで判断しよう。
  • 人の問題が経営者を悩ませる。優秀な人を雇う5つのポイント。
    • ①自分よりも優れた能力を持った人と働く。
    • ②その人の人生すべてを受け入れない
    • ③人として扱う
    • ④コミュニケーションをとる
    • ⑤失敗を多く犯す
  • 人とのトラブルを避ける3つのポイント。
    • ①契約書にしたためる
    • ②第三者に介在してもらう
    • ③冷却期間を置く。
  • 事業における最大のコストは経営者の心のケア。
  • ぶれない経営判断をするためにはリラックスが大事。
  • 心を落ち着かせる3つの考え方
    • ①あらゆるものは典型的なものだと知っておく
    • ②最悪のケースを想定し、覚悟する。
    • ③深呼吸する。
  • 論理、情理、倫理のバランスで事業は長続きする。
  • 優秀さとは謙虚さと能力の掛け算である。プライドを下げよう。
  • やりたくないこともクリアしていくための現実だと知る。

感想

読みやすく、とても分かりやすかったです!読んでいて、ターゲットは起業したい学生や入社1年目から3年目の比較的若い方で起業してない方や始めたばかりの方を対象にしているのかなと感じました。
法人契約をどうとるかという具体的な方法ではなく、起業しうまくいくための考え方(理論)やその際に出る悩みに対してどう向き合うかについて書かれています。

「農耕型起業」という考え方が私は好きです。ねちねち考えて徐々に形にしていくというところがなんとなく自分に合っているなと思いました。ビジネスモデルは今後考えるための導入本としてとても参考になりました。
サラリーマンと経営者の考え方の違い、経営者になった時に悩みとどう向き合っていくかについてはこういうことを考えていくことにシフトしなければいけないのだなと感じました。
私は、まだ、そのタイミングに至っていないので、タイミングになったときに考える視点として参考になると思いました。

起業したいと思っている方、やりたいことがあるけどどう形にしていくかで悩んでいる方、個人事業を始めてみたけどうまく進まないなと感じている方におススメです!
自分の事業なので自分で考えることは当たり前なのですが、その土台・視点としてとても参考になります!ぜひ、一度読んでみてください!

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